今回は、令和4年度の航空大学校一次試験総合Ⅱより問40を取り上げます

この問題って数学Ⅲを使わないと解けない問題でしょ?明らかに問題文に見たことない文字があるし・・・
この問題、試験本番では文系の方は特にパッと見で問題文に「e(自然対数)」が出てくる時点でギブアップ…という人も多かったのではないでしょうか?
ですが、安心してください
実はこの問題、数学Ⅲの知識があまりなくとも解答可能
選択肢の吟味と自然対数の知識だけで、数学Ⅱまでの知識で十分に解ける構成になっていました
数Ⅲを勉強していないと無理?
見たことない e や指数関数が出てくると「これは数学Ⅲの範囲だ」と構えてしまいますよね
ですが、自然対数の値だけ知っていれば、数学Ⅱまでの知識で解けてしまうんです!
数学Ⅲの知識を使用し王道の解法でこの問題を解きたい方は、現役パイロットのブログJさんの解説を参考にされると良いかと思います
https://mjblog271.com/civilaviationcollege2022sougou/#%E5%95%8F%EF%BC%92%EF%BC%92%E3%80%90%E6%95%B0%E5%AD%A6%EF%BC%9A%E6%8C%87%E6%95%B0%E5%AF%BE%E6%95%B0%E3%80%91%E7%AD%94%E3%81%88%E2%91%A0
数学Ⅱまでしか学習していない方や、検算を確実に行い点を取りたい方は、ぜひこの記事を最後まで確認してくださいね!
令和7年 総合Part2 問40
早速ですが、次の問題を解いてみてください
制限時間は5分(!?)
問題

前提知識
基本的に数学Ⅱまでの知識で解けるとは言いつつも、流石に自然対数 e の値を知らないと解けない問題でした。以下の値は覚えておいてください。
自然対数 e = 2.71…
であることは、押さえておくとよいかと思います
解説
自然対数の微分はわからない、覚えていない!という前提で解く方法を考えていきます
ズバリ解法は「グラフを描き、傾きが1となるy座標をグラフから見つける」です!
e = 2.71…
を使用し、グラフを簡単に書いていきましょう

試験本番では3点程度の値を求めておけばある程度はグラフを描くことができると思います
その3点をグラフにプロットすると、以下のようになります

このグラフより、接線の傾きが1になる y座標の値は1より大きく、2より小さいことがわかります
よって、1より大きく、2より小さい選択肢は(2)の √2 のみですね!
※今回は格子があるノートの上に書いたのでわかりやすいかもしれませんが、普段からきれいなグラフを描く練習をしていればこの程度は選択肢を絞ることができます
航大の数学は「選択肢で勝つ」
航空大学校の問題では、このように基本知識を抑え、選択肢をうまく使えば正答にたどり着けるケースが非常に多いです
ある意味ズル賢い方法を使えば数学が苦手な受験生でも十分に高得点を狙える設計になってるんです
特に、
- 極端に大きい or 小さい選択肢は除外できる(R7年問28の物理の問題がその一つです)
- そもそも単位的に成立しない選択肢を落とせる(以下の記事で取り上げています)
といった戦術が効果的です
物理でも使える? 単位の検証テクニック!
実はこの選択肢吟味法、物理でも応用可能です
特に有効なのが、「単位を比較してあり得ないものを排除する」という方法
単位のテクニックについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
まとめ:数Ⅲに怯えるな、数学Ⅱまでのキソを習得せよ!
今回取り上げたR7年の問題は表面的には「数学Ⅲが必要そう」に見えて、実は基本的な考え方は数学Ⅱまでの知識で解ける問題でした。(自然対数の値は知らないと解けない。。。)
数学が苦手でも、選択肢をフル活用することで合格ラインを超える力を十分に発揮できます
✈ 個別相談、受付中!
現在、くらまいは無料の個別相談を受け付けています
今回のように、新しい範囲を勉強する必要なく、現状の知識を航大の問題へ特化した知識へ昇華するだけで得点アップが狙えます
文系の受験生なら尚更です
受験直前期からでも、今あなたが持っている知識のままで合格へ導くアドバイスをさせて頂けたらと思います!
この時期から、膨大な試験範囲(特に数学Ⅲ)を無計画に勉強し始めることは決してやめてください!
現時点で今あなたが既に持っている知識を最大化することにフォーカスすべきです
実際に3度の受験経験と一次試験上位合格の実績をもとに、あなたの状況に合わせてアドバイスします
まずは、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください!
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