今回は、令和4年度の航空大学校一次試験総合Ⅱより問23を取り上げます

この問題って数学Ⅲを使わないと解けない問題でしょ?選択肢に見たことない文字があるし・・・
この問題、試験本番では文系の方は特にパッと見で選択肢に「e(自然対数)」が出てくる時点でギブアップ…という人も多かったのではないでしょうか?
ですが、安心してください
実はこの問題、数学Ⅲの知識は全く不要!
選択肢の吟味だけで、数学Ⅱまでの知識で十分に解ける構成になっていました
数Ⅲを勉強していないと無理?
見たことない e や指数関数が出てくると「これは数学Ⅲの範囲だ」と構えてしまいますよね
でも、よく見てみるとこの問題、そもそも
面積を問われているのにも関わらず、選択肢を吟味するとあり得ない選択肢ばかりなんです
数学Ⅲの知識を使用し王道の解法でこの問題を解きたい方は、現役パイロットのブログJさんの解説を参考にされると良いかと思います
https://mjblog271.com/civilaviationcollege2022sougou/#%E5%95%8F%EF%BC%92%EF%BC%92%E3%80%90%E6%95%B0%E5%AD%A6%EF%BC%9A%E6%8C%87%E6%95%B0%E5%AF%BE%E6%95%B0%E3%80%91%E7%AD%94%E3%81%88%E2%91%A0
数学Ⅱまでしか学習していない方や、検算を確実に行い点を取りたい方は、ぜひこの記事を最後まで確認してくださいね!
令和4年 総合Ⅱ 問23
早速ですが、次の問題を解いてみてください
制限時間は3分(!?)ここまでの前提を考慮して数学Ⅲを使わずに解いてみてください!
問題

解説
必要な知識
この問題で必要な知識は3つです
- 答えは1つだけになること
- 対数の公式(数学Ⅱの基本公式)
- 面積は正の値になること
詳細な解説
1 & 2 の知識を使用
答えは1つだけになるって、バカにしてるのか?と思いましたか?
でも、問題の条件からある2つの選択肢は同じ値になるのです

なんと(1)の選択肢と一致してしまうんです
2. 次に面積は正の値になることを使用します
(2), (3) の選択肢をよく見てください
xy = 一定
とありますね
言い換えると
xy = 一定 = C
と置けます。
(2), (3) の選択肢はどちらも C – C となり答えは0になるのです
面積が0はあり得ないですもんね
この様に選択肢を1つずつ評価していくと、なんと(5)の選択肢しか条件に当てはまらないことがわかります
ちなみに、一つだけ数学Ⅲの知識を使いますが、以下の方法で選択肢を絞ることも可能です

(1)、(4)の選択肢は負の値になってしまうんですね・・・
航大の数学は「選択肢で勝つ」
航空大学校の問題では、このように選択肢をうまく使えば正答にたどり着けるケースが非常に多いです
ある意味ズル賢い方法を使えば数学が苦手な受験生でも十分に高得点を狙える設計になってるんです
特に、
- 極端に大きい or 小さい選択肢は除外できる(R7年問28の物理の問題がその一つです)
- そもそも単位的に成立しない選択肢を落とせる(以下の記事で取り上げています)
といった戦術が効果的です
物理でも使える? 単位の検証テクニック!
実はこの選択肢吟味法、物理でも応用可能です
特に有効なのが、「単位を比較してあり得ないものを排除する」という方法
単位のテクニックについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
まとめ:数Ⅲに怯えるな、選択肢を吟味!
今回取り上げたR4年の問題は表面的には「数学Ⅲが必要そう」に見えて、実は数学Ⅱまでの知識で解ける問題でした
これは決して偶然ではなく、航大の問題設計の傾向を読み解けば見えてくる「戦い方」なんです
数学が苦手でも、選択肢をフル活用することで合格ラインを超える力を十分に発揮できます
✈ 個別相談、受付中!
現在、くらまいは無料の個別相談を受け付けています
今回のように、新しい範囲を勉強する必要なく、現状の知識を航大の問題へ特化した知識へ昇華するだけで得点アップが狙えます
文系の受験生なら尚更です
受験直前期からでも今ある知識で合格へ導くアドバイスをさせて頂けたらと思います
この時期から、膨大な範囲を無計画に勉強することは決してやめてください!
現時点で今あなたが既に持っている知識を最大化することにフォーカスすべきです
実際に3度の受験経験と一次試験上位合格の実績をもとに、あなたの状況に合わせてアドバイスします
まずは、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください!
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